改正民法施行間近2

改正民法施行間近2

約款ですが今までは特に定型約款の規定はなかったですよね

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ロック

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所長代理

はい
しかしITの普及で提携約款が雨後の筍のように増えました
その中には本当にいい加減で自分勝手なものも多く
問題視されていたのです

そうですね
スマホのアプリやサイトの利用規約など酷いものも散見されますね

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ロック

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所長代理

それだけでなく銀行の預金契約や電気ガス水道の契約、保険の契約など
伝統的なビジネスも提携約款を使用していますが
勝手にいきなり規約を変更することがままありますよね

確かに・・・

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ロック

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所長代理

ですからその辺がかなり厳しくなります
基本的には4つの事項が設けられます

4つですか
多いような少ないような

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ロック

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所長代理

その辺は何ともいえないですが
どれも非常に重要な項目です
全部覚えてくださいね

わかりました
ではご説明お願いします

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ロック

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所長代理

1つ目はみなし合意です
次のいずれかの場合には提携約款の個別条項にも
合意したものとみなされます(改正民法548条の2第1項)

一 定型約款を契約の内容とする旨の合意をしたとき。
二 定型約款を準備した者(以下「定型約款準備者」という。)があらかじめその定型約款を契約の内容とする旨を相手方に表示していたとき。

・・・合意ってすでにみなしではないですよね

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ロック

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所長代理

まぁそうですね(笑)
それより重要なのは二の「あらかじめ」です

つまり変更する場合はあらかじめ相手方に表示しないといけない?

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ロック

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所長代理

そういうことです
それも直前にというわけにはいかないでしょう
少なくとも1か月くらい前に表示していなければならないでしょうね

なるほど
中々に厳しい変更ですね

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ロック

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所長代理

法律などは数か月とか数年前に公布するのですから
それよりはマシという考え方もありますよ

確かに

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ロック

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所長代理

2つ目は開示義務です
既に開示していた場合は別ですが
相手方から開示請求があった場合は
遅滞なく約款の内容を開示しなければなりません
(改正民法548条の3第1項)

もし拒んだらどうなるでしょうか?

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ロック

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所長代理

みなし合意は適用されず
個別に合意する必要があります
(改正民法548条の3第2項)

それは大変ですね
サイトでこの先に進んだら合意したものとみなします
というのはきかないわけですか

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ロック

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所長代理

まともな企業は開示しているので
違法サイトなどが対象という感じもしますけどね

ですね
では3つ目はどのようなものでしょうか?

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ロック

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所長代理

これも重要な項目です
内容制限です

内容制限・・・ですか?

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ロック

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所長代理

例えば「いかなる場合も事業者は責任を負わない」というような
一方的な条項があるでしょう?
ああいうのが軒並みみなし合意の対象から除外されます
(改正民法548条の2第2項)

消費者などの権利を過度に制限したり
過大な責任を負わせることが出来なくなるわけですね
どの程度が過度なのかという問題は残りますが
今までの規定が約款ですが今までは特に定型約款の規定はなかったですよね

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ロック

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所長代理

はい
しかしITの普及で提携約款が雨後の筍のように増えました
その中には本当にいい加減で自分勝手なものも多く
問題視されていたのです

そうですね
スマホのアプリやサイトの利用規約など酷いものも散見されますね

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ロック

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所長代理

それだけでなく銀行の預金契約や電気ガス水道の契約、保険の契約など
伝統的なビジネスも提携約款を使用していますが
勝手にいきなり規約を変更することがままありますよね

確かに・・・

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ロック

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所長代理

ですからその辺がかなり厳しくなります
基本的には4つの事項が設けられます

4つですか
多いような少ないような

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ロック

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所長代理

その辺は何ともいえないですが
どれも非常に重要な項目です
全部覚えてくださいね

わかりました
ではご説明お願いします

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ロック

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所長代理

1つ目はみなし合意です
次のいずれかの場合には提携約款の個別条項にも
合意したものとみなされます(改正民法548条の2第1項)

一 定型約款を契約の内容とする旨の合意をしたとき。
二 定型約款を準備した者(以下「定型約款準備者」という。)があらかじめその定型約款を契約の内容とする旨を相手方に表示していたとき。

・・・合意ってすでにみなしではないですよね
あらかじめというのも当たり前ですし

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ロック

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所長代理

まぁそうですね(笑)

なるほど
しかしそういう約款も多々あったということでしょう
酷い話です
では2つ目はどのようなものでしょうか?

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ロック

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所長代理

2つ目は開示義務です
既に開示していた場合は別ですが
相手方から開示請求があった場合は
遅滞なく約款の内容を開示しなければなりません
(改正民法548条の3第1項)

もし拒んだらどうなるでしょうか?

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ロック

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所長代理

みなし合意は適用されず
個別に合意する必要があります
(改正民法548条の3第2項)

それは大変ですね
サイトでこの先に進んだら合意したものとみなします
というのはきかないわけですか

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ロック

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所長代理

まともな企業は開示しているので
違法サイトなどが対象という感じもしますけどね

ですね
では3つ目はどのようなものでしょうか?

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ロック

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所長代理

これも重要な項目です
内容制限です

内容制限?

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ロック

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所長代理

例えば「いかなる場合も当社は責任を負わない」というような
一方的な条項があるでしょう?
ああいうのが軒並みみなし合意の対象から除外されます
(改正民法548条の2第2項)

消費者などの権利を過度に制限したり
過大な責任を負わせることが出来なくなるわけですね
どの程度が過度なのかという問題は残りますが
今までの規定が酷すぎますから自業自得ですね

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ロック

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所長代理

最後の4つ目ですが個別合意がなくても一方的に
約款の内容を変更することが出来る要件が規定されました
(改正民法548条の4)

一 定型約款の変更が、相手方の一般の利益に適合するとき。
二 定型約款の変更が、契約をした目的に反せず、かつ、変更の必要性、変更後の内容の相当性、この条の規定により定型約款の変更をすることがある旨の定めの有無及びその内容その他の変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき。

これは今までの中で一番対策を要するもののように思います
あらかじめ変更の詳細を周知させないといけないわけですよね

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ロック

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所長代理

そうです
ですからすぐ明日から変更しますというわけにはいきません
どの事業者もきちんとシステム化する必要があるでしょうね

はい
おそらくHPで周知してわかる方にはメールで通知するのが
良さそうですね

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ロック

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所長代理

そうですね
それが良いと思います
それとこれについては改正民法施行前に締結された
定型取引契約についても原則適用されます

うーん
こうやってみると約款関係は本当にやりたい放題だったのですね

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ロック

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所長代理

だからようやっとあるべき姿に戻ってきたということです
それだけ勝手な事業者が好き放題に暴れていたのです

この法改正を機に
善良な事業者が生き残りやすくなるといいですね

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ロック

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所長代理

まったくです

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