最近、生成AIが急速に進化して、十分に実用に耐えうるようになってきました。
私もMicrosoft×LinkedInのEラーニングを受講し、その後も色々生成AIを使ってみました。
生成AIのモデルによって、分野ごとに強い弱いはありますが、ビジネス面ではかなり使えるのかなという印象です。
特にプログラムのコードの生成に関しては、短めのコードなら十分使えると思います。
実験してみたところ、WordPressの簡単なプラグインくらいであれば、さくっと作れてしまいました。
ではこれを法務で使えるのか、ということで、契約書の作成をやってみることにしました。
法務の性格上、ChatGPTのようなクラウド型の生成AIは情報漏洩の心配もあるので(杞憂かもしれませんが)、ローカルLLMを使って実行してみました。
プロンプトを入力して、実行させてみたところ、専門家に相談してくださいという出力がありました。
おそらく、法的な何かをして責任問題にならないようにという配慮だと思います。
直接的な方法だと、まったく動いてくれないようです。
それではということで、今度はひな形の提示を指示してみたところ、あっさり出力されました。
雛形なら情報漏洩の心配もありませんし、ある程度役に立ちそうです。
これは使える!と思って精査してみたところ、案外抜け漏れが多いことに気が付きました。
おそらくですが、モデルに読み込まれている契約書のデータは、ネット上に公開されている契約書がベースになっているのだと思います。
このようなデータは、無料版として公開しているものなので、基本的な条項しか入っていないのです。
また、モデルに入っているデータは最新のものではないので(私が使用しているモデルは2022年途中までのデータだそうです)、法改正に対応するには、ファインチューニングやRAGが必要です。
そうすると、例えば社会保険や税率のように、毎年変更されるものなどは要注意ということになります。
結論として、ひな形を作成させるのには便利ですが、実用に耐えうる契約書を作成するには、それなりの知識が必要でした。
契約書作成に関しては、ちょっと難しいのかなというのが現状です。
しかし、今後はどうなるかわかりませんし、プロンプトを工夫するなど、何かしらの加工を施せば、実用的なものができる可能性はあります。
これは今後の課題ですね。